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JKリフレは婚活の場!?「中年男性、JKの双方が抱える孤独感」

見えない買春の現場 「JKビジネス」のリアル 第6回

■中年男性とJKのいびつな共鳴 

 JKリフレで働いている女の子たちは、学校や家庭に居場所が無い、社会的に疎外された子も多いため、彼女たちの抱える孤独感が中年男性の抱える孤独感と共鳴する場合があるという。

桑田「親からも社会からも認められない。学校に行っても居場所が無い。こんなダメな私を、この人は全然タイプじゃないけど、無条件で認めてくれる…。この人だったらどんなわがままを言っても離れないだろうなという実感が得られると、女の子は男性についていく。女の子側も『買ってくれる男』を必要としているんです。
 未成年の働いているアンダー店で意外と多いのが、学費を稼ぐために働いている子。JKリフレの子はひとり親家庭が多い。家庭が機能していないため、自分を必要としてくれる男、生活必需品を買ってくれる男を求めている。

 女の子たちはよく、『家や学校での関係は、みんな上っ面』だと言っているんですよ。逆に変な話、リフレ店で演じている自分、源氏名の自分の方が素になってしまう。クラスのイケイケでチャラチャラした人たちと遊ぶのも好きだし、そんなカッコいい人たちと遊べる自分も好きだけど、なんか疲れる。彼女たちは見た目は若くても、精神的にはかなり疲れきっている。
 彼女たちが同世代の男の子と付き合わないのは、単純にお金の問題。同世代と付き合っても、『なんでこんなに遊んでいるのに、この人は私にお金をくれないんだろう』と思ってしまう。リフレの客はお金をくれるけど、同世代の男の子はくれませんから」

 こうした人間関係への期待値の低下、及び金銭感覚の変容は、未成年の少女がJKビジネスで働くことの大きな副作用だろう。当然ながら、彼女たちがこうした副作用に見舞われてしまうのは、男性客からの影響が大きい。好むと好まざるにかかわらず、「お金を払って未成年の女子高生とエッチなことをしたがる中年男性」という、大人の男性に対する期待や信頼が蒸発するような現実を連日見せられるのだから。
 男性が金銭を介して女性と恋愛関係を築こうとすること、そして女性がそれに応えようと演技することは、道徳的な是非論を抜きにしても、双方にとって相応の精神的負担を伴う行為であることには間違いない。まして女性側が未成年であれば、前述のような副作用がその後の彼女の人生に大きな悪影響を与えてしまう。

桑田「JKリフレで働いている子の中で、見た目と同じように中身もキャピキャピしている子は一人もいないんじゃないかと思います。店長や男性客も黒い部分を抱えているので、彼らの色に染まってしまう。
 店には、どうやっても店長個人の色が出てしまう。その女の子のことを知りたければ店長のことを知ればいい、と言われているくらいです。下半身にだらしない店長だったら、そういう子ばかり集まる。金に汚い店長だったら、そういう子ばかりになる。
それまで全然裏オプ(=ハンドサービスやオーラルセックス、本番行為などの裏オプション)をしなかった子が裏店に入ってしまうと、いつの間にか染まってしまう。待機室で皆がタバコを吸っていれば、自分もいつの間にか吸っちゃう。店長の影響力は学校の教師のように大きいので責任重大です」
「見えない買春の現場 『JKビジネス』のリアル」より構成)

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坂爪 真吾

さかつめ しんご

1981年新潟市生まれ。一般社団法人ホワイトハンズ代表理事。東京大学文学部卒。



新しい「性の公共」をつくる、という理念の下、重度身体障害者に対する射精介助サービス、風俗店の待機部屋での無料生活・法律相談事業「風テラス」など、社会的な切り口で、現代の性問題の解決に取り組んでいる。2014年社会貢献者表彰、2015年新潟人間力大賞グランプリ受賞。著書に『セックスと障害者』(イースト新書)、『性風俗のいびつな現場』(ちくま新書)、『はじめての不倫学』(光文社新書)などがある。


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